ゴミ屋敷の片付けを依頼する際、費用を安く抑えたいという気持ちから、必要な許可や資格を持たない、いわゆる「無許可業者」や「悪質な業者」に依頼してしまうケースが残念ながら存在します。しかし、このような業者に依頼することは、様々な深刻なリスクを伴います。最も大きなリスクの一つは、不法投棄です。無許可の業者は、家庭から出たゴミを適正に処理するための正規ルートを持っていません。正規の処理施設に持ち込むには費用がかかるため、その費用をケチって、山林や河川敷、他人の土地などにゴミを不法に投棄する可能性が非常に高いです。不法投棄は法律で厳しく罰せられる犯罪行為であり、もし発覚した場合、ゴミを排出した元の依頼者も責任を問われ、撤去費用を請求されるといったトラブルに巻き込まれる可能性があります。次に、高額請求や不当な追加請求のリスクです。無許可業者は、最初に提示する見積もりでは非常に安価な料金を提示しておきながら、作業完了後に様々な名目で不当な追加料金を請求してくることがあります。「これは特殊なゴミだから」「作業が想定より大変だったから」などと理由をつけて、最初の見積もりから大幅に高額な費用を請求され、断りきれずに支払ってしまったという被害が報告されています。契約内容が曖昧であったり、口頭での約束だけであったりする場合、こうしたトラブルに巻き込まれやすくなります。作業の質が低いというリスクもあります。必要な知識や技術を持たない業者は、片付け作業がずさんであったり、部屋に傷をつけたり、悪臭や汚れが十分に除去されなかったりすることがあります。特に特殊清掃が必要な現場では、不適切な作業が健康被害を引き起こす可能性すらあります。また、遺品整理を依頼した場合、大切な遺品が紛失したり、乱雑に扱われたりするといったトラブルも考えられます。